不動産売却の 権利書

最終更新日:2017年10月9日

「不動産売却」と「権利書」の関係についてもっと知りたい人へ

「不動産売却」と「権利書」の関係についてもっと知りたい人へ
筆者が不動産業者になる前、権利書に関するイメージは「なくなると不動産を失うレベルの重大書類」でした。

 

不動産の持ち主さん達も「権利書がないと不動産売却できない」「不動産を失う」なんて思っている人がいました。

 

おそらくテレビドラマや映画などによって、ねじ曲げられた権利書のイメージが染みついているのでしょう。

 

「権利書がないからもう不動産売却できない!」と人知れず、売却を諦めた人にも出会った事があります。

 

たしかに権利書は大事な書類ですが、正しい知識をしらない持ち主さんが少なすぎるのが現状です。

 

権利書について正確な知識を持たないと、納得のいく不動産売却ができないかもしれませんよ?

 

筆者が関わってきた不動産オーナー達は、不動産の権利書についてこんな悩みや不安、疑問をもっていました。

・そもそも不動産売却に使う「権利書」って何?
・権利書なしで不動産売却はできるの? 
・権利書って再発行できる?どうやって保管すればいい?       

今、不動産の権利書について、情報収集している人は同じ疑問を持っている事でしょう。

 

そもそも上記のような疑問は、不動産売却を検討している人なら必ず行き当たる疑問です。

 

しっかりとした「回答」を得ないままでは、あなたの不動産売却は失敗するかもしれません。

 

そこで今回の記事では上記のような「権利書」に関する疑問全てに、不動産のプロとして回答していきます。

 

この記事を読めば、あなたが知っておくべき「権利書」に関する知識はすべて網羅できます。

 

読み終えた時には、「不動産の権利書の基礎知識」「権利書なしで不動産売却する方法」をしっかりと理解できているはずです。

 

さらに「権利書の再発行と保管の仕方」についても、明確になっていることでしょう。

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不動産の権利書の基礎知識

不動産の権利書の基礎知識
まず紹介するのは「不動産の権利書の基礎知識」です。

 

押さえておくべき権利書の知識を、次項よりさっそく紹介していきます。

 

不動産権利書とはどのような書類なのか

「権利書」とは「不動産と土地の所有権に関する権利書」のことです。

 

つまり、「あなたが不動産、土地を所有しています」という証明書です。

 

権利書は正式名称ではなく通称名になります。 所有権以外に何の権利があるのか、抵当権、賃借権、地上権があるのかが記されている書類です。

 

昔は紙による権利証でしたが、現在では識別情報となっています。

 

12桁の数字暗号で、あなたの所有不動産や土地が識別される仕組みです。

 

パスワードはありませんが、紙の権利書と同様の正式な登記証です。

 

識別情報を公的機関に提示することにより、法務部が管理するコンピューターで不動産や所有者の情報を確認することができます。

 

紙の権利書の時代には、権利書に登記されている人間や受付年月日及び受付番号による情報が一致するかどうかが確認されていました。

 

登録を識別情報管理に移行することにより、法務部だけが管理可能になりました。

 

つまり今の「権利証」は昔にくらべて圧倒的にセキュリティ面は強化されているのです。

 

代わりに「紛失の危険性がある」「自分で確認できない」などの不具合もあります。

 

権利書をなくしたらどうなる?悪用される?

権利書を紛失した場合、心配するのは「悪用」です。

 

悪用される場合にはどのようなケースがあるのかを知っていきましょう。

 

不動産の所有者や権利者を変更するには、登記の変更が必要です。

 

登記の変更には登録の権利書だけでなく、印鑑証明書が必要になります。

 

したがって、勝手に不動産所有者、権利者が変更されるということはありません。

 

また「権利書だけで不動産を売却されることはないのか?」という心配もあるでしょう。

 

しかし不動産売却は権利書だけで行なわれることはありません。

 

法務局ホームページでも権利書そのものは権利に何も関係しないと名言されています。

 

登記とは不動産会社の人、法務局の人がするのではなく、司法書士などの法律のプロが行ないます。

 

そのため、書類だけで売却することは禁止されています。

 

権利書と厳重な本人確認があって、初めて売却が行なわれるのです。

 

司法書士も売却に関する記録を残さないといけない義務があるので、本人確認書類を偽装されない限り、安全だと言えます。

 

仮に本人確認書類を偽装されて登記が変更されてしまった場合、偽装だと証明すれば登記は完了されません。

 

権利書をなくした場合に困ること

権利書をなくせば、どのような手続きの時に困るのかを説明します。

 

前述したとおり、不動産を売却する際には権利書と印鑑証明書がないと売却できません。

 

そのため、不動産を売却したいときに紛失していると、再発行手続きなどに時間がかかってしまいます。

 

また、不動産を担保にローンなどを組みたいとき、不動産を他人に譲る時も権利書は必要です。

 

権利書が手元になく登録識別番号が分からない場合、司法書士に頼んで不動産所有者が本人確認書類を作成する必要があります。

 

その場合、いくらかの費用がかかってしまうので注意してください。数万円は覚悟しておいた方がいいでしょう。

 

権利書なしで不動産売却する方法

権利書なしで不動産売却する方法
ここまででは、「不動産の権利書の基礎知識」をお伝えしました。

 

不動産の権利書が一体どんなものなのか、理解していただけたのではないでしょうか。

 

次に紹介するのは、「権利書なしで不動産売却する方法」です。次項より紹介していきましょう。

 

権利証なしで売却する方法は3つある

土地や建物など不動産を売却したり、担保にしたりする時には、権利書や登記識別情報が必要です。

 

しかし権利書や登記識別情報を失くした場合、どうすればいいのでしょうか。

 

権利書なしで不動産売却する際には、3つの方法のうち、一つの手続きをとることになります。

 

事前通知制度

権利書がない状態で所有権移転登記などの登記を申請すれば、法務局から本人限定受取郵便で通知(事前通知)が発送されます。

 

通知書にサインし、印鑑を押して法務局に返送します。

 

すると法務局で「間違いなく本人の意思での登記申請」だと確認することができます。

 

しかし、司法書士または公証人の本人確認情報とは違い、事前通知を返送しない場合には、登記申請が棄却され、名義を移す事ができなくなってしまいます。

 

このようなリスクがあることから、一般的な不動産売却時に事前通知制度を利用する事はほとんどありません。

 

司法書士の本人確認制度

申請代理人である司法書士が当事者に直接面談し、パスポートや運転免許証など身分証明書の提示を受けて本人であることを確認します。

 

司法書士の責任で本人確認した後、「本人確認情報」という文書を作成して法務局に提供します。

 

本人確認情報があれば事前通知を省略して登記が実行可能です。 法務局ホームページでも明記されています。

 

ただあくまでも「登記を代理して申請する司法書士」が本人確認をしなければなりません。

 

本人確認だけ司法書士などに依頼して、登記だけは他の司法書士に依頼するのは不可能なので要注意。

 

司法書士が本人確認をすると、住所通知などの時間が節約されるので、権利書を紛失した場合に最も多く使われる方法です。

 

また司法書士が自分の権限と責任によって証明するため、本人確認情報の作成には数万円の費用がかかります。

 

不動産売却における司法書士の役割については、「報酬は妥当?!マンション売却取引で司法書士は何をしてくれるのか徹底解説」に詳しく解説しておりますので、気になる方はご確認ください。

 

公証人の本人確認制度

権利書なしでの不動産売却をする場合、「本人確認情報」は司法書士だけでなく、公証人でも作成が可能です。

 

「公証人の本人確認制度」は公証人の前で登記申請の委任状などに署名します。

 

公証人が間違いなく本人であることを確認して、書類が正しいものであることの証明を受けます。

 

その後、公証人認証を受けた登記委任状を添付して法務局に登記申請を行う流れです。

 

公証人を使う制度は数千円程度の認証手数料を支払うだけですむので、本人確認情報を作成するコストをおさえることができます。

 

ただ、公証人の本人確認は、印鑑証明書、実印、運転免許証など身分証及び認証文を付けた委任状を持って、公証事務所が空いている時間(平日)に公証事務所に直接行く必要があるのがネックです。

 

権利書の再発行と保管の仕方

権利書の再発行と保管の仕方
ここまででは、「権利書なしで不動産売却する方法」をお伝えしました。

 

権利書なしで売却する場合はどのようにしていくべきなのか、理解していただけたのではないでしょうか。

 

次に紹介するのは、「権利書の再発行と保管の仕方」です。次項より紹介していきましょう。

 

紛失したら再発行できる?紛失時の対処法

権利書を紛失した場合、再発行ができません。再発行されると、前の書類は効果がなくなるのが通例です。

 

しかし権利書は再発行できないがゆえに、なくした権利書は効果をもったまま放置されることになります。

 

もし権利証をなくしたなら、悪用のリスクを減らすためにしておいたほうが良い対策を説明していきましょう。

 

否定登記防止要求の申告

簡単に言えば「申請されてから3カ月間は不動産の名義変更を受けないようにすること」です。

 

申請は紙の権利書でも登録の識別情報でもどちらでも可能です。

 

申請をしておけば誰が名義を変更する手続きを取ったとしても、却下することができます。

 

キャッシュカードやクレジットカードを紛失した時の利用禁止の手続きと同じです。

 

まずは法務局に「否定登記防止要求の申告書」を提出します。その後3ヵ月間は登記の変更はできません。

 

すでに権利書または印鑑証明を紛失したと申告されており、変更しようとすれば犯罪の可能性があるされ、疑わしい人物として取り扱われます。

 

登記変更申請者は調査され、調査結果もあなたに報告されるので安心できる制度です。

 

必要書類と費用

否定登記防止要求や登記識別番号の取消申請をする時にかかる費用と必要書類について説明します。

 

結論からいいますと、否定登記防止申請も登記識別番号取り消しの申請も費用は無料となっています。

 

否定登記防止申請の時は、申請書に記入し、法務局がデータを確認します。必要書類はとくにありません。

 

ただ登記識別番号の取消申請する時には、印鑑証明が必要です。

 

権利書を保管する方法

最後に権利書、登記識別番号情報を紛失しないためのお薦めの保管方法を伝えます。

 

法務局のホームページにも保管の大切さとオススメの保管方法が記されているので参照するのもいいでしょう。

 

登記識別情報は,本人だけが知っている情報であることが前提となるものです。したがって,登記識別情報の管理については,第三者に盗み見られないような方法で管理する必要があります。書面で交付する登記識別情報通知書については,登記識別情報を記載した部分を覆う目隠しシールを貼り付けて,第三者に盗み見られな
いような工夫がされています。この目隠しシールをはがした後には,通知書を封書等で封印した上で,金庫等に保管することが望ましいでしょう。

 

また,オンラインで送信された登記識別情報は,復号しないまま電子媒体等に保管し,復号ソフトと共に適切に管理することも考えられます。ただし,媒体は経年劣化のおそれがあるので,定期的な格納媒体の更新が必要になります。その他,復号した登記識別情報を書面に印刷し,これを封筒等に封印して金庫等に保管する方法が考えられます。
※出典:法務局「○登記識別情報は,どのようにして管理すればよいのですか?」より

 

紛失すると一手間かかるので、権利書が手元にあるうちにしっかりと保管しておいてください。

 

銀行の貸金庫

権利書は銀行等の貸与金庫に入れておくのが一番安全です。

 

印鑑と権利書を不動産専用にして一緒に入れておくとさらに安心です。

 

費用がかかる短所はありますが、悪用、盗難の被害にあう確率は0に等しくなります。

 

自分の家や実家の金庫

手元にあると心配ですし、もし自分に何かあったときのために相続人になる人(実家や他の家族)の金庫に入れておくという方法をとる人もいます。

 

当然、無料の方法ですが金庫が盗難に遭う可能性も否定できません。

 

また信頼できる家族なのかという信用問題に関連してくるという問題もあります。

 

自宅のタンス

中には自宅のたん笥に入れているという人もいます。筆者の経験則だと一番多いかもしれません。

 

保管方法としては危険度が高く、どこに置いたのか分からなくなる心配もあります。

 

権利書がなくなっても悪用されるリスクは低いので、なくなっても問題ないと考える人はこの方法でもよいかもしれません。

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まとめ

以上、「不動産売却と権利書」をテーマとして主に3つ知識を解説してきましたが、いかがだったでしょうか?

 

この3つの知識さえ押さえておけば、不動産の権利書に関する知識はすべて網羅できています。

 

今後、不動産を売却する機会があるなら、今回紹介した知識をぜひ参考にしてみてください。

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